12/08/2024

ニューリリース : イエメン『ハラーズ "バニ・ナヒミ"』イエメニア品種 ナチュラル

昨年に引き続き、スペシャルティコーヒー生産地の中でも、最も重要な国のひとつであるイエメンより、歴史的なスペシャルロットが届きました。あの衝撃の香味が忘れられないとのお声も多く、まだ皆さまの記憶に新しいのではないでしょうか。
そしてうれしいことに今回も、ハラーズ・エリアの中でも、熟度管理を徹底した、より厳選された集落指定ロット『バニ・ナヒミ』に限定したスペシャル・リザーブです。

エチオピアに自生していた野生種の原木を、アラビア人によってイエメンに植えられたのが、コーヒー栽培の起源です。
伝統的な製法、品種が保持されている特殊な産地のため、決して他の産地では体験できない、他のあらゆるコーヒーの香味にも共通することのない唯一無二の個性的なフレーバーを備えています。さらに欠点豆のない厳選された今回のマイクロロットは、まさに奇跡のコーヒーといえます。

こちらのバニ・ナヒミは、西部サナア県ハラーズ地区で栽培されたコーヒーで、集落の各農家で収穫されたチェリーを輸出業者が直接買い付け、その際同時に未成熟や過熟のチェリーを見分けて取り除くような農業指導も行っているそうです。集められたチェリーは同輸出業者の選別乾燥場に持ち込まれます。定期的に水分計測が行われながら丁寧に撹拌が繰り返され、均一性の高いドライチェリーに仕上げられていきます。その後ドライミルで脱殻、選別が施されます。
トレサビリティが明確でないコーヒーが多いイエメンにおいて、このバニ・ナヒミは輸出業者が農家と直接関係を持つため、情報が明確で高品質なコーヒーを生産できる体制が整っています。

バニラやシナモンのアロマ、ドライいちじくやプルーンを思わせる甘味、クリーミーで心地良い粘性に加え、口の中で溶けていくミルクチョコレートのような滑らかな質感もあります。ジンジャー等のスパイシーな風味も備え、発酵臭もなく非常にクリーンです。
また、フルボディで芳醇なウイスキーやコニャックのような熟成度が、温度変化とともにより強調され、いつまでも余韻として続いていきます。

これまでに味わったことのない個性溢れる複雑な香味で、その豊富なキャラクターと上品な口当たりに必ずや魅了されることでしょう。一般的に流通している、未熟や発酵等の欠点豆が多く混入されている「モカマタリ」とは香味の質が根本的に異なり、多様性のある独特のフレーバーを備えつつ、非常にフレッシュでクリーンな味わいのこのコーヒーは、一度飲んだら一生忘れることがないと言えるほど、強烈な印象を与えてくれる珠玉の逸品です。

かつて輸出で利用されていた港の名称から、「モカ」などという非常に曖昧な表記で流通されることの多いイエメンとエチオピア両国のコーヒーですが、この機会にぜひワイニーでジューシーなエチオピア・ナチュラルと飲み比べて、異なる二種類の複雑かつ贅沢な香味をご堪能くださいませ。

本日よりシティ・ローストにて販売いたします。

生産者 : バニ・ナヒミ村の約50軒の農家
産地 : サナア県 / ハラーズ地区 / バニ・ナヒミ村
標高 : 1,900m~2,000m
品種 : イエメニア(※)
精製 : ベッド乾燥ナチュラル

※イエメニア品種
現在世界に流通しているアラビカ種のコーヒーのほとんどは、イエメンからインド、インドネシアへと持ち込まれ、その後ヨーロッパ経由で世界に広まったティピカ種と、イエメンからレユニオン島経由で東アフリカへ、その後中南米へと伝わったブルボン系品種のいずれかから派生したものです。2020年8月、当該輸出業者が共同研究の結果として「ティピカ系、ブルボン系いずれにも属さず、イエメン国内で独自に発展を遂げた固有の品種グループがあることを発見し、それをイエメニアと名付けた」と発表しました。









12/01/2024

ニューリリース : 季節のブレンド『スノー』

当店でリリースする、本年最後のブレンド・コーヒーを創作いたしました。
『スノー・ブレンド』フルシティ・ローストです。

どっしりとした重厚なコクと滑らかな口当たり、そして華やかなフレーバーとワイニーな甘い余韻を存分に味わうことのできる、とても多様性のある香味です。
深煎りなのに、クリーンで苦味が少ないコーヒーに仕上げています。

稀少かつ高品質な豆を贅沢に使用し、心も身体もあたたまる香味作りを追究しました。

本日より販売いたします
なお12月25日までは、恒例のクリスマス・デザイン仕様です。



11/25/2024

ニューリリース : コスタリカ『ロス・クレストネス』

高品質な独自のコーヒーを生産するため、地域の10家族が協力し設立したロス・クレストネス・マイクロミル(※)。コスタリカ最高峰のカップクオリティを誇ることで知られています。

コスタリカ最高峰のチリポ山。山と森が大部分を占める自然豊かな環境です。当店でも頻繁に取り扱っているエリアで、高い技術を持つマイクロミルが多く存在します。
丁寧に栽培された熟度の高いコーヒーチェリーを、ロス・クレストネスのミルにて精製。しっかりとした飲みごたえを備えつつ、毎日飲んでも飽きのこない心地好いコーヒーに仕上がりました。

華やかでジューシーなアロマに、中米のコーヒーらしいバランスの良さとクリーンな果実味、質感はしっかりあり柔らかな粘性を感じます。
クリアさの中に感じることのできる心地よく続く甘い余韻を、ぜひぜひご堪能ください。

本日よりシティ・ローストにて販売いたします。

マイクロミル : ロス・クレストネス
所有 : エルメス・カルデロン・ヒメネス
産地 : サンホセ州 / ペレスセレドン市 / リバス地区 / ピエドラ
標高 : 1,875m~1,920m(設備の標高 : 1,450m)
品種 : カトゥーラ
精製 : 機械的にミューシレージを除去するウォッシュト

※ロス・クレストネス・マイクロミル
かつてクレストネスで生産したチェリーは良い品質でしたが、地域の農協に納入する以外販路がなかったため、量で勝負するそれほど標高の高くないチェリーと混ぜられ、「ブルンカのSHB」という商品として流通していました。生産性が良くなくても品質で勝負するため、地域の10家族が協力し『クレストネス・マイクロミル』を設立。独自の高品質コーヒーの生産に取り組み、成功を掴んだ後も常に品質向上への取り組みを続けています。ミル設立から5年後には、得た収入をもとにウェットミル設備一式を新たな機械に更新し、翌年は海外ロースターからの援助もあり乾燥場を新設。得られた収入の一部を新たな投資にまわしていることが、品質の安定・向上につながっています。










11/17/2024

ニューリリース : タンザニア『ハイツ農園 "ブルーリボン"』

タンザニアと言えば、LCFの代表的なパートナーシップ農園でもあり、当店ではすっかりお馴染みのブラックバーンが人気ですが、異なる香味の傾向で素晴らしい品質のコーヒーを生産する『ハイツ農園』も、濃縮感とコクの強さはブラックバーンを凌ぐほど良質です。

こちらもブラックバーン農園と同じカラツ県に属する農園で、その北東20kmほどの場所に位置しています。
カラツ県は深い火山灰質土壌に恵まれており、また昼夜の寒暖差が非常に大きいこともあって、華やかな果実感と豊かなボディを備えた高品質なコーヒーが生産されるエリアです。
さらに今回リリースするのも、昨年同様ハイツ農園の中でも特に標高の高い「ブルーリボン区画」のロットです。

○シティ・ロースト
みかんのような柑橘の甘いフレーバー、質感は滑らかで果実味とボディの調和も良好。クリーンでバランスのとれたマイルドな香味です。

○フレンチ・ロースト
キャラメルのような甘味に、柔らかな質感と濃厚なボディを感じます。深煎りにしても焦げ臭や重い濁りを一切感じさせず、ローストポイントの幅広さもこの豆の魅力といえます。

ブラックバーン農園は「ティピカ系品種」のニアサを、対してハイツ農園はブルボンをはじめ、N39、KP423など「ブルボン系品種」を取り扱っています。こうした品種に由来するカップ傾向の違いを意識しながら飲むのも、コーヒーの愉しみ方のひとつですね。

本日よりシティ・ローストフレンチ・ローストにて、それぞれ販売いたします。

所有 : ヴィマックス・アミン
区画 : ブルーリボン
産地 : アルーシャ州 / カラツ県
標高 : 1,600~1,800m(ブルーリボン区画は1,750~1,800m)
品種 : ブルボン、N39、KP423
精製 : 発酵槽を使用したウォッシュト








11/11/2024

ニューリリース : エチオピア・カフェインレス『ウォテ W.S.』

当店でも大人気の名産地エチオピア・イルガチェフェ、『ウォテ・ウォッシング・ステーション』のコーヒーを、カフェインレス加工で仕上げました。

今回もカナダのスイスウォーター社にてデカフェ処理を行っております。もちろんデカフェ処理において、化学薬品は一切使用していません。
スイスウォーター・プロセスは、コーヒー生豆を水に漬けてカフェインを抽出する製法です。カフェイン以外の水溶性の成分をあらかじめ溶かし出しておいた飽和水に生豆を漬けることで、カフェインのみを除去することが可能となります。

一般的に出回っているいわゆるコモディティのカフェインレス(デカフェ)は、風味とコクのないイメージが強いと感じますが、当商品は紛れもなく高品質なスペシャルティコーヒーの香味、デカフェの中でも類を見ないすばらしいカップ・クオリティーを誇ります。

熟した果実味に甘い余韻、華やかさとボディ感がバランスよく調和した香味です。

アレルギーなど体質的な理由でカフェインを控えていらっしゃるかた、夜にコーヒーを飲むと(カフェインを摂取すると)眠れなくなってしまうというかた、カフェイン摂取を控えていらっしゃる妊婦のかた等々で、それでも「おいしいコーヒーを飲みたい!」と思っていらっしゃるかたに、自信を持っておすすめいたします。

本日よりシティ・ローストにて販売いたします。

生産者 : ウォテ・ウォッシング・ステーション周辺の農家
産地 : 南部諸民族州 / ゲデオ・ゾーン / イルガチェフェ・ウォレダ / ウォテ地区
標高 : 2,000m以上
品種 : 在来品種
精製 : 発酵槽を使用したウォッシュト











11/03/2024

ニューリリース : グァテマラ『サンタバルバラ』

グァテマラ北西部に位置するウエウエテナンゴは、隣接するアンティグアと双璧をなす国内有数のコーヒーの名産地です。2,000mを超える高い標高が続き、コーヒー生産に適した環境が広がっています。

1,800m~2,400m(2,000m~2,200m付近が主な栽培地)という超高標高産地(ちなみにアンティグアの最高栽培地点は2,100m程度)、小高い尾根が幾重にも走る台地のような地形のこのエリアで、非常に高いポテンシャルを有するこの『サンタバルバラ』には、約3200軒の小規模生産者達がコーヒーを栽培しています。
このエリアから品質の優れたものとして届いた約50サンプルの中で、特にクリーンで華やかな香味のものだけを厳選したスペシャルロットです。

柑橘系の優しい果実感、ほのかに桃を思わせる甘味、ヘーゼルナッツのアロマ、硬質なボディ感があります。
グァテマラらしいバランスの良さが活かされた、毎日飲んでも飽きないマイルドなコーヒーです。

本日よりシティ・ローストにて販売いたします。

生産者 : サンタバルバラ地区の小規模生産者
産地 : ウエウエテナンゴ県 / サンタバルバラ地区
標高 : 1,800m~2,400m
品種 : ブルボン中心
精製 : 発酵槽を使用したウォッシュト





10/26/2024

ニューリリース : ケニア『ギチャサイニ・ファクトリー』

エチオピアと並び当店人気No.1で一番のおすすめ、世界屈指の良質なコーヒーを誇るケニア、当店はエンブ、キリニャガ、キアンブ、ムランガとさまざまな産地のコーヒーを取り扱ってまいりましたが、今回首都ナイロビから北に約120キロ、国内最高峰の標高(5,199m)を誇るケニア山の南西に位置するニエリのクロップをリリースします。

『ギチャサイニ・ファクトリー』は、肥沃な土壌、十分な標高と寒暖差など、恵まれた栽培環境で世界的にも有名な優良産地ニエリの中でも、非常に高い品質を供給するファクトリーです。

○シティ・ロースト
まず豆を挽いた時に広がる完熟トマトのフレグランス、口に含んだ瞬間感じるラズベリーの甘味、グレープフルーツのようなジューシーさ、そしてコク豊かなマンゴーのような滑らかな舌触りと余韻が印象的な、とても贅沢な味わいです。
華やかな個性を主張しながら、コーヒーらしさも存分に感じることができる絶妙なバランスが、素晴らしい特徴のひとつとも言えます。

○フレンチ・ロースト
カシスのような鮮やかなフレーバー、アプリコットの濃厚な甘味、非常に力強く厚みのあるボディ感。冷めてくるとボルドー産の赤ワインを連想させる華やかな余韻を堪能することができます。
多様性のある贅沢な香味と質感は唯一無二、まさにケニアの深煎りならではの満足感のある飲みごたえです。

複雑な香味と濃縮感を備えつつ、これほどまでクリーンでシルキーな口当たりが際立っている上品な味わいのコーヒーには、なかなか出会えないでしょう。
これぞ「ケニア・フレーバー」だと感じることのできるすばらしいカップクオリティーです。

本日よりシティ・ローストフレンチ・ローストにて、それぞれ販売いたします。

所属農協名 : ギカンダ農協
産地 : 中央州 / ニエリ県 / マシラ西地区
標高 : 1,600m~1,900m
品種 : SL28、SL34、Ruiru11
精製 : 発酵槽を使用しソーキングも行うウォッシュ ト