10/27/2023

ニューリリース : コスタリカ『サンフランシスコ1900農地 "カタリーナ"』ビジャサルチ品種

名産地として世界的に有名なタラス、その西部に位置するレオンコルテスの「セロ・ヴェルデ」という優良なマイクロミルで生産されたコーヒーが入荷しました。

ブルボンの突然変異で矮小化した品種「ビジャサルチ」は、標高の高い場所での栽培に適しているという優れた特徴があり、高地ならではの厳しい環境、強風などにも耐える性質を持っています。

ミルを管理しているファジャス・モラ家は、サンフランシスコ1900という農地を所有していて、今回ご紹介する『カタリーナ』はさらにその厳選された区画のひとつです。
もともと牧草地として利用されていたこの農地では、牛が踏み固めて硬くなった土壌を開拓すべく、区画名にもなっているカタリーナという一年草をたくさん植え、成長するたびに刈り取り、土の上に敷くことで土壌を柔らかくしつつ、有機物の蓄積を行い、コーヒーに適した環境を整えました。

そんな地道な努力が結実したこのコーヒーは、厚みのあるボディと素晴らしく滑らかな触感が特徴的。しっかりとした飲みごたえを備えつつ、毎日飲んでも飽きのこない心地よさを演出してくれます。

まずアロマの段階からジューシーな香りが広がり、柑橘に加えアセロラやピーチのような華やかな果実味、質感はしっかりあり柔らかな粘性を持っています。
上品で非常にクリーンなカップクオリティーです。
心地よく続く甘い余韻を、ぜひぜひご堪能ください。

本日よりシティ・ローストにて販売いたします。

マイクロミル : セロ・ヴェルデ
農地 : サンフランシスコ1900
区画 : カタリーナ
所有 : ファジャス・モラ家
産地 : サン・ホセ州 / レオンコルテス市 / サンフランシスコ
標高 : 1,860m~1,960m
品種 : ビジャサルチ
精製 : 機械的にミューシレージを除去するウォッシュト






 

10/19/2023

ニューリリース : エチオピア『ハバシトゥリチャ W.S. "ハバシラサ"』ウォッシュト

当店でも大人気のエチオピア・イルガチェフェ、こちらはウォッシュト精製のリリースです。
今回はグジのウラガ・ウォレダ(=市・町・村)で生産された、素晴らしいカップクオリティーを持つニュークロップをお届けします。

グジゾーンはイルガチェフェのあるゲデオゾーンと接しており(標高は全体的にゲデオ側よりも高め)、ウラガやハンベラは、コチェレ、ゲデブに接する地区です。そのせいか、香味の傾向がイルガチェフェ(特にゲデブ)に非常に近いと感じます。

こちらのウォッシュトも、『ハバシラサ』というこの周辺で最も高品質で最も標高の高い、特定のエリアのみで厳選された限定ロットを入手することができました。昨年ナチュラル精製のロットを扱いましたので、ご存知のかたもいらっしゃるのではないでしょうか。

熟度の高い良質なチェリーを栽培する『ハバシラサ』で収穫されたものだけを選択し、そのチェリーを「ハバシトゥリチャ・ウォッシング・ステーション(W.S.)」に持ち込み、精製されました。
当店では当たり前のように集落限定のコーヒーをお届けしておりますが、じつはエチオピアでこのエリア指定ロットというのは非常にレアなことで、一層チェリーが均一化され、より豊かなキャラクターを持つコーヒーを作り出すことができるのです。

フローラルな香り、白桃や洋梨のような熟した果実のフレーバー、さくらんぼのような甘い余韻が長く続きます。
華やかで鮮やか、フルーティーでクリーンな味わいが際立つコーヒーですが、厚みのある質感も特徴的で、その複雑で多様性のある香味に魅了されることでしょう。

本日よりシティ・ローストにて販売いたします。

生産者 : ハバシラサの農家
産地 : オロミア州 / グジ・ゾーン / ウラガ・ウォレダ / ハバシトゥリチャ・ケベレ / ハバシラサ地区
標高 : 1,900m〜2,100m
品種 : 在来品種
精製 : 発酵槽を用いたウォッシュト


10/12/2023

ニューリリース : グァテマラ『サンタカタリーナ農園』

優良産地で有名なアンティグアの中でも、特に恵まれた自然環境や優れた生産技術を誇る、我々が最も信頼を寄せるLCFの代表的なパートナーシップ農園です。

サンタカタリーナは、森林区画も含め42区画に分け管理されています。
このロットは、さまざまな品種を生産するこの優れた農園の中でも、100%ブルボンのみを栽培する6つの区画で構成されています。

キャラメルやナッツのようなコクと甘味を感じます。個性は控えめで、優しくマイルドな飲み心地のコーヒーです。

本日よりフルシティ・ローストにて販売いたします。

所有 : ペドロ・エチェベリア・ファジャ、エマニュエル
農園運営 : ペドロ・エチェベリア・ファジャ
産地 : サカテペケス県 / アンティグア地域 / サンミゲルドゥエニャス / アカテナンゴ火山 東側斜面
標高 : 1,553m~1,711m
品種 : ブルボン
精製 : 発酵槽を使用したウォッシュ ト








10/05/2023

ニューリリース : インドネシア『リントン・マンデリン "カルドン農園"』

高品質なマンデリンを生産するリントン地区のオナンガンジャンで生産された、稀少なクラシック・スマトラ(※)のコーヒーです。

現地でもわずか1%未満しか生息していない、ティピカ系在来品種だけを厳選した単一ロット、それがマンデリン「オナンガンジャン」です。
今回はさらに、単一品種の単一生産者による「厳選ロット」。オナンガンジャンの立役者でもあるカルドン・ナインゴラン氏が自らの農地を開拓し、理想のコーヒーづくりを実現したのが、この『カルドン農園』です。
さまざまな品種や生産者のコーヒー豆が混在していることが一般的な産地であるスマトラ島では、この厳選ロットは異例で、まさに超稀少なマンデリンと言えるのではないでしょうか。

一般的に流通しているマンデリンのような重く濁った苦味はなく、フローラルな甘い余韻が持続します。また他のスペシャルティ・マンデリンとは明らかに異なるクリーンさが際立っています。
まるで深い森林にいるような独特の香り、ハーブのアロマとトロピカルフルーツの甘味、滑らかでクリーミーな食感、バターを浮かべたような濃厚なコク。

スマトラ式という特殊な精製特有の良さも活かされた、極上のカップ品質といえましょう。
そのエキゾチックで複雑な香味は、決してほかでは味わうことのできないすばらしいキャラクターを備えたコーヒーです。

本日よりフレンチ・ローストにて販売いたします。

産地 : 北スマトラ州 / フンムバン・ハスンドゥタン県 / オナンガンジャン
標高 : 1,400m
品種 : オナンガンジャン(ティピカ系在来品種、クラシック・スマトラ)
精製 : スマトラ式

※クラシック・スマトラ : 1876年スマトラにおいてもサビ病が発生し壊滅的被害をもたらしたこと、その余波としてロブスタやハイブリッド品種への植え替えが進んだことで、当時スマトラで栽培されていたティピカ種は失われたと考えられていました。しかし後にスマトラ島の奥地であるトバ湖周辺において、当時栽培されていたティピカ系在来品種の生き残りが再発見されました。現地では発見地により、バーゲンダル、シディカラン、ガロンガンと呼ばれています。