コーヒー生産地として豊富な環境を持つ南米の中でも、ブラジル、コロンビアに次ぐ生産量を誇るペルーですが、コーヒー・ブランドとしての知名度は、まだ確立されているとは言えません。
多くは山奥の産地で栽培され、インフラの整備不足などの要因もあり、その大部分は汎用品です。
そんな中『フェスパ農園』は、ペルーの農園などでよく見られるさび病の被害などとは無縁の、非常に標高が高く、急斜面ながらキレイに区画整理された、すばらしいカップを実現した農園です。
飲み口は爽やか、ソフトな質感でバランスが良いですが、柑橘の程よい果実味が残り、心地良い口当たり(粘性)を感じつつ、最後まで濁りのない清涼感を味わうことができます。まさに良質なブルボンらしいクリーンさと言えるでしょう。
1960年に設立されたフェスパ農園、3代目にあたるウィルダー・ガルシア氏は、自らの希望で18歳の時にエクスポーター主催の農園指導員研修に応募し、農園管理について学びました。
実家の農園でその内容を実践し、生産性・品質双方で飛躍的な向上を実現したため、現在では農園指導員の一人として活躍するとともに、フェスパをモデル農園(※)として開放し、他の生産者が直接訪問し学べる場所としています。
本日よりシティ・ローストにて販売いたします。
生産者 : ウィルダー・ガルシア
産地 : カハマルカ県 / ハエン郡 / ウワバル地区 / ウアコ
標高 : 1,700m~2,000m
品種 : ブルボン
精製 : 発酵槽を使用したウォッシュト
※モデル農園
高齢の生産者は木を切らないという慣習を持っていたり、セミナーや指導だけでは実践に踏み切る農家が少ないため、推奨農法を実施している農園を指定。剪定や施肥、どういった樹間で植えるかシェードコントロール、収穫から乾燥をどのように行うかなど、実際に見て結果を確認してもらうことで、農家が納得し実施できることを目的としています。実際Wilder
Garcia氏は剪定やカットバックを行い、生産性の改善を行おうと父親のOracio氏に相談しましたが反対…。話し合いの末1haを試験的に実施し、効果を確認できると農園全体に対し行うことを実現しました。現在Wilder氏は200農家を担当していますが、知識と実績を兼ね備えていることで、若いながらも高い評価と信頼を得ています。
3/27/2025
ニューリリース : ペルー『フェスパ農園』ブルボン種
3/24/2025
臨時休業のお知らせ
平素よりEBONY COFFEEをご愛顧いただき、まことにありがとうございます。
4月7日
4月8日(定休日)
4月9日(定休日)
4月10日
以上の4日間を、休業とさせていただきます。
ご不便をおかけしまして恐縮ですが、何卒ご理解賜りますようよろしくお願い申し上げます。
3/17/2025
ニューリリース : メキシコ『サン・フアン・フキラ』
当店で初めて扱う、非常に珍しいメキシコのスペシャルティコーヒーです。
在来系の伝統品種が多く存在する魅力的な産地ながら、インフラ不足(入り組んだ山脈に位置するため)によるアクセスの課題や、民族・文化の多様性国家ゆえの言語の障壁など、さまざまな理由から流通が拡大しないエリアでもあります。
今回リリースする『サン・フアン・フキラ』は、かつて名産地として人気を博した、(良質なものが流通していた頃の)ブルーマウンテンやハワイコナを思わせる、クリーンで穏やかな酸、上品な口当たりが心地好いコーヒーに仕上がりました。
柔らかでシルキーな質感、香ばしいアーモンドのアロマ、黒糖のような甘い余韻が印象的な、毎日飲んでも飽きのこないマイルドな香味です。
伝統的な品種であるティピカやブルボンは、スペシャルティコーヒーにとって基本となる風味要素が備わる重要な存在と言えます。
コーヒーの原点、基準の香味を体験できる絶好の機会ですので(非常に高価な生豆ですが、初回ということもありより多くの方々にお飲みいただけるよう、できるかぎり価格を抑えてのご提供です)、ぜひぜひご賞味くださいませ。
本日よりシティ・ローストにて販売いたします。
生産者 : サン・フアン・フキラ村の農家
産地 : オアハカ州 / シエラ・ノルテ地区
標高 : 1,400m~1,500m
品種 : ティピカ、ブルボン
精製 : 発酵槽を使用したウォッシュト
3/09/2025
ニューリリース : タンザニア『ハイツ農園 "ブルーリボン"』
タンザニアと言えば、LCFの代表的なパートナーシップ農園でもあり、当店ではすっかりお馴染みのブラックバーンが人気ですが、異なる香味の傾向で素晴らしい品質のコーヒーを生産する『ハイツ農園』も、濃縮感とコクの強さはブラックバーンを凌ぐほど良質です。
こちらもブラックバーン農園と同じカラツ県に属する農園で、その北東20kmほどの場所に位置しています。
カラツ県は深い火山灰質土壌に恵まれており、また昼夜の寒暖差が非常に大きいこともあって、華やかな果実感と豊かなボディを備えた高品質なコーヒーが生産されるエリアです。
さらに今回リリースするのも、昨年同様ハイツ農園の中でも特に標高の高い「ブルーリボン区画」のロットです。
○シティ・ロースト
みかんのような柑橘の甘いフレーバー、質感は滑らかで果実味とボディの調和も良好。クリーンでバランスのとれたマイルドな香味です。
○フレンチ・ロースト
キャラメルのような甘味に、柔らかな質感と濃厚なボディを感じます。深煎りにしても焦げ臭や重い濁りを一切感じさせず、ローストポイントの幅広さもこの豆の魅力といえます。
ブラックバーン農園は「ティピカ系品種」のニアサを、対してハイツ農園はブルボンをはじめ、N39、KP423など「ブルボン系品種」を取り扱っています。こうした品種に由来するカップ傾向の違いを意識しながら飲むのも、コーヒーの愉しみ方のひとつですね。
本日よりシティ・ローストとフレンチ・ローストにて、それぞれ販売いたします。
所有 : ヴィマックス・アミン
区画 : ブルーリボン
産地 : アルーシャ州 / カラツ県
標高 : 1,600~1,800m(ブルーリボン区画は1,750~1,800m)
品種 : ブルボン、N39、KP423
精製 : 発酵槽を使用したウォッシュト
3/01/2025
ニューリリース : 季節のブレンド『ブリーズ』
2/23/2025
ニューリリース : エチオピア『ウラガ "ゴググ W.S."』ウォッシュト
当店でも大人気のエチオピア、こちらはウォッシュト精製のリリースです。
今回はグジのウラガ・ウォレダ(=市・町・村)で生産された、素晴らしいカップクオリティーを持つコーヒーをお届けします。
グジゾーンはイルガチェフェのあるゲデオゾーンと接しており(標高は全体的にゲデオ側よりも高め)、ハンベラやウラガは、コチェレ、ゲデブに接する地区です。そのせいか、香味の傾向がイルガチェフェ(特にゲデブ)に非常に近いと感じます。
ウラガはハンベラよりさらに奥地のウォレダです。グジゾーンの中でも標高の高い地域で、高いポテンシャルを秘めています。
フローラルな香り、柚子やマスカットのような甘味、柔らかく滑らかな口当たり、ウォッシュト精製ではあまり感じることのできない赤い果実のニュアンスもあり、その心地良い余韻を満喫できます。
華やかで鮮やか、フルーティーでクリーンな味わいが際立つコーヒーですが、厚みのある質感も特徴的で、その複雑で多様性のある香味に魅了されることでしょう。
本日よりハイ・ローストにて販売いたします。
産地 : オロミア州 / グジ・ゾーン / ウラガ・ウォレダ / ゴググ・ケベレ
標高 : 2,160m~2,320m
品種 : 在来品種
精製 : 発酵槽を用いたウォッシュト
2/15/2025
ニューリリース : インドネシア『マンデリン "オナンガンジャン"』
高品質なマンデリンを生産するスマトラ北部、中でもトバ湖のすぐ南に位置する「リントンニフタ」、その西に位置する「ドロクサングル」、さらにその南にある「オナンガンジャン」の3地域は、非常に良質な栽培地として有名です。
本商品はオナンガンジャンで生産された、稀少なクラシック・スマトラ(※)のコーヒーです。待望のニュークロップ(24-25)が入荷しました。
このマンデリン『オナンガンジャン』は、現地でもわずか1%未満しか生息していない、ティピカ系在来品種だけを厳選した単一ロットです。
一般的に流通しているマンデリンのような重く濁った苦味はなく、フローラルな甘い余韻が持続します。また他のスペシャルティ・マンデリンとは明らかに異なるクリーンさが際立っています。
まるで深い森林にいるような独特の香り、ハーブのアロマとトロピカルフルーツの甘味、滑らかでクリーミーな食感、バターを浮かべたような濃厚なコク。
スマトラ式という特殊な精製特有の良さも活かされた、極上のカップ品質といえましょう。
そのエキゾチックで複雑な香味は、決してほかでは味わうことのできないすばらしいキャラクターを備えたコーヒーです。
本日よりフレンチ・ローストにて販売いたします。
生産者 : オナンガンジャンの農家
産地 : 北スマトラ州 / フンムバン・ハスンドゥタン県 / オナンガンジャン
標高 : 1,400m
品種 : クラシック・スマトラ(オナンガンジャン)
精製 : スマトラ式
※クラシック・スマトラ
:
1876年スマトラにおいてもサビ病が発生し壊滅的被害をもたらしたこと、その余波としてロブスタやハイブリッド品種への植え替えが進んだことで、当時スマトラで栽培されていたティピカ種は失われたと考えられていました。しかし後にスマトラ島の奥地であるトバ湖周辺において、当時栽培されていたティピカ系在来品種の生き残りが再発見されました。現地では発見地により、バーゲンダル、シディカラン、ガロンガンと呼ばれています。