世界のナチュラル・コーヒーの大本命といっても決して過言ではないエチオピア、今回リリースするのは2年ぶりの取り扱いとなる『ウォテ・ウォッシング・ステーション』の厳選ロット、待望のニュークロップです。
ウォテW.S.にチェリーを持ち込む農家の大半は、1,900m~2,200mの髙い位置にありますが、前回同様この『ウォテW.S. 2300』は、生産者をこのエリアで最も髙い標高2,300m以上に限定し、高品質なチェリーだけを集めた指定ロットとなります。
その結果、数年前にリリースしたウォテに比べて、カップクオリティーが格段に向上しています。
○シティ・ロースト
イチゴやブルーベリーの濃密な果実味に加え、アプリコットやプルーンのような甘味を感じます。クリーミーな質感と豊かなボディがあり、芳醇な赤ワインを思わせるその心地よいアロマが、最後まで長く続いていきます。
○フレンチ・ロースト
深煎りでも溢れる果実味は健在です。より熟成されたベリーの香りは、豊かで濃厚なボディ感とクリーンさが見事に調和し、その独特の甘みがいつまでも続いていきます。円熟したフルーティーさを存分に味わっていただけるはずです。
良質なナチュラル精製の生み出す完熟のフレーバーと、エチオピア独特のキャラクターとの組み合わせは、まさに奇跡の香味と言えます。
イルガチェフェは優れたコーヒー産地として有名ですが、ここまで強烈な果実味を感じるコーヒーにはなかなか出会うことができません(※)。
産地の曖昧な「モカ」はもちろん、一般的に流通している「イルガチェフェG-1」とは一線を画す、一度飲んだら忘れられないキャラクターの明確なコーヒーです。
本日よりシティ・ローストとフレンチ・ローストにて、それぞれ販売いたします。
所有 : メクリア・メルガ
精製所 : ウォテ・ウォッシング・ステーション
産地 : 南部諸民族州 / ゲデオ・ゾーン / イルガチェフェ・ウォレダ / ウォテ地区
標高 : ウェットミル 2,050m、生産者 2,300m以上に限定
品種 : 在来品種
精製 : ベッド乾燥ナチュラル
※ウォテ地区や近隣のコンガ地区には、農協やプライベートのウォッシング・ステーションが複数あり、似通った名称で商品が流通していますが、それらがすべて同じコーヒーとは言えません。当店が加盟しているLCFは、その中でもチェリーの取扱いプロセスがしっかりとしているステーションを指定し、かつ最高品質のパーチメントにより生産されたロットを購入しています。
5/18/2025
ニューリリース : エチオピア『ウォテ W.S. 2300』ナチュラル
5/11/2025
ニューリリース : インドネシア『マンデリン・オナンガンジャン "カルドン農園"』
高品質なマンデリンを生産するスマトラ北部、中でもトバ湖のすぐ南に位置する「リントンニフタ」、その西に位置する「ドロクサングル」、さらにその南にある「オナンガンジャン」の3地域は、非常に良質な栽培地として有名です。
本商品はオナンガンジャンで生産された、稀少なクラシック・スマトラ(※)のコーヒーです。
現地でもわずか1%未満しか生息していない、ティピカ系在来品種だけを厳選した単一ロット、それがマンデリン「オナンガンジャン」です。
今回はさらに、単一品種の単一生産者による「厳選ロット」。オナンガンジャンの立役者でもあるカルドン・ナインゴラン氏が自らの農地を開拓し、理想のコーヒーづくりを実現したのが、この『カルドン農園』です。
さまざまな品種や生産者のコーヒー豆が混在していることが一般的な産地であるスマトラ島では、この厳選ロットは異例で、まさに超稀少なマンデリンと言えるのではないでしょうか。
一般的に流通しているマンデリンのような重く濁った苦味はなく、フローラルな甘い余韻が持続します。また他のスペシャルティ・マンデリンとは明らかに異なるクリーンさが際立っています。
まるで深い森林にいるような独特の香り、ハーブのアロマとトロピカルフルーツの甘味、滑らかでクリーミーな食感、バターを浮かべたような濃厚なコク。
スマトラ式という特殊な精製特有の良さも活かされた、極上のカップ品質といえましょう。
そのエキゾチックで複雑な香味は、決してほかでは味わうことのできないすばらしいキャラクターを備えたコーヒーです。
本日よりフレンチ・ローストにて販売いたします。
生産者 : オナンガンジャンの農家
産地 : 北スマトラ州 / フンムバン・ハスンドゥタン県 / オナンガンジャン
標高 : 1,400m
品種 : オナンガンジャン(ティピカ系在来品種、クラシック・スマトラ)
精製 : スマトラ式
※クラシック・スマトラ
:
1876年スマトラにおいてもサビ病が発生し壊滅的被害をもたらしたこと、その余波としてロブスタやハイブリッド品種への植え替えが進んだことで、当時スマトラで栽培されていたティピカ種は失われたと考えられていました。しかし後にスマトラ島の奥地であるトバ湖周辺において、当時栽培されていたティピカ系在来品種の生き残りが再発見されました。現地では発見地により、バーゲンダル、シディカラン、ガロンガンと呼ばれています。
5/05/2025
ニューリリース : ケニア『ムスンズーニ・ファクトリー』
当店人気No.1で一番のおすすめ、世界屈指の良質なコーヒーを誇るケニア、当店はニエリ、エンブ、キリニャガ、キアンブ、ムランガとさまざまな産地のコーヒーを取り扱ってまいりましたが、今回は首都ナイロビから南東に64キロに位置する、かつての行政上の中心地であった歴史の長い南部の都市マチャコスより、当店初入荷のニュークロップをリリースいたします。
このムスンズーニ・ファクトリーは、地域の小農家からなる組合で、設立から45年以上もの歴史を誇ります(1979年設立)。1,020名のメンバーが所属、活動している、伝統あるファクトリーです。
○シティ・ロースト
チェリーやベリー系の赤い果実のニュアンス、ブラッドオレンジのような明快な酸と甘味、瑞々しさと鮮やかさかが際立っており、柔らかな触感とクリーンな味わいが印象的です。
華やかな個性を主張しながら、コーヒーらしさも存分に感じることができる絶妙なバランスが、素晴らしい特徴のひとつとも言えます。
○フレンチ・ロースト
完熟トマトのアロマ、カシスやブラックベリー等、赤黒い果実のニュアンスを強く感じ、マンゴーのような濃密で粘性のある触感を堪能できます。
フルボディな赤ワインの甘い余韻が心地よく、深煎りにしてもここまで果実味を感じられるのは、まさに優れたケニア・コーヒーのなせる業といえます。
複雑な果実感と濃縮感を備えつつ、クリーンでシルキーな口当たり。その独特の香味の多様性に必ずや魅了されることでしょう。
これぞ「ケニア・フレーバー」だと感じることのできるすばらしいカップクオリティーです。
本日よりシティ・ローストとフレンチ・ローストにて、それぞれ販売いたします。
所属農協名 : ムスンズーニ農協
産地 : マチャコス郡
標高 : 1,650m
品種 : SL28、Batian、Ruiru11
精製 : 発酵槽を使用しソーキングも行うウォッシュト
4/21/2025
ニューリリース : コスタリカ『モンテス・デ・オロ "カリサル・アリバ農地"』
名産地として世界的に有名なタラス、その西部に位置するレオンコルテスで生産された最高のコーヒーが入荷しました。
「モンテス・デ・オロ・マイクロミル(※)」は、コスタリカのマイクロミル・ムーブメント創世記に設立された伝統あるミルです。
このミルを運営管理するエミリオ・ガンボア氏が所有する農地のうち、当店で扱うのは以前より何度もリリースしている『ジャサル農地』と、今回ご紹介する『カリサル・アリバ農地』の2つです。
カリサル・アリバで生産されたコーヒーは、厚みのあるボディと素晴らしく滑らかな触感が特徴的。しっかりとした飲みごたえを備えつつ、毎日飲んでも飽きのこない心地好さを演出してくれます。
まずアロマの段階からジューシーな香りが広がり、柑橘に加えアセロラやピーチのような華やかな果実味、質感はしっかりあり柔らかな粘性を持っています。
上品で非常にクリーンなカップクオリティーです。
心地よく続く甘い余韻を、ぜひぜひご堪能ください。
本日よりシティ・ローストにて販売いたします。
マイクロミル : モンテス・デ・オロ
農地 : カリサル・アリバ
所有 : エミリオ・ガンボア
産地 : サン・ホセ州 / レオンコルテス市 / サンパブロ
標高 : 1,900m
品種 : カトゥアイ
精製 : 機械的にミューシレージを除去するウォッシュト
※モンテス・デ・オロ・マイクロミル
マイクロミルの先駆者として設立されたミル。「DesaCafe社」の設備を導入。ミルの管理もしっかりと行われており、古参のマイクロミルにも関わらず非常に清潔に保たれています。ある程度ボリュームが大きく、廉価な商品についてはパティオと乾燥機を用い、高付加価値商品についてはパティオとベッド乾燥で仕上げています。LCF向けは100%ベッド乾燥。これまでモンテス・デ・オロのコーヒーは某アメリカマイクロロースターがほぼ独占的に扱ってきました。一方でスペシャルティコーヒーの一大消費国である日本においても、自身のコーヒーが評価されたいという想いもあり、少量の収穫があった時とLCFが新たなコスタリカコーヒーを求めているタイミングが一致し、現地でのミーティングに繋がりました。素晴らしいカップでしたが、さらに数年かけて精度を上げ、LCF向けの商品化が実現しました。長期的な調達を行う予定です。
4/13/2025
ニューリリース : ホンジュラス『エル・シエロ・デ・セルグァパ』
寒暖差のある環境により実が締まり、精製設備にも力を入れ、高品質な香味を実現しています。
こちらで栽培された品種は、ブルボンと在来種のティピカです。サビ病の打撃後、急速に植え替えが進んだハイブリット品種、IH90やレンピラなどが大勢を占めるホンジュラスでは稀有な存在といえましょう。
とても明るく鮮やかな味わいが印象的です。
柑橘の爽やかな果実味、メイプルのような甘さが口の中に広がり、柔らかく清涼感のある味わいがとても心地良いマイルドなコーヒーです。
優れた栽培環境と丁寧な精製によって作り上げられた華やかな香味を、ぜひご堪能ください。
本日よりシティ・ローストにて販売いたします。
生産者 : サンミゲル集落の農家
産地 : コマヤグア県 / コマヤグア市 / セルグァパ地区 / サンミゲル集落
標高 : 1,600m~2,000m
品種 : ブルボン、ティピカ
精製 : 発酵槽を使用したウォッシュト
4/05/2025
ニューリリース : グァテマラ『サンタバルバラ』
グァテマラ北西部に位置するウエウエテナンゴは、隣接するアンティグアと双璧をなす国内有数のコーヒーの名産地です。2,000mを超える高い標高が続き、コーヒー生産に適した環境が広がっています。
1,800m~2,400m(2,000m~2,200m付近が主な栽培地)という超高標高産地(ちなみにアンティグアの最高栽培地点は2,100m程度)、小高い尾根が幾重にも走る台地のような地形のこのエリアで、非常に高いポテンシャルを有するこの『サンタバルバラ』には、約3200軒の小規模生産者達がコーヒーを栽培しています。
このエリアから品質の優れたものとして届いた約50サンプルの中で、特にクリーンで華やかな香味のものだけを厳選したスペシャルロットです。
○シティ・ロースト
柑橘系の優しい果実味、ヘーゼルナッツのアロマ、硬質なボディ感があります。クリーンでバランスのとれた、毎日飲んでも飽きないマイルドな香味です。
○フレンチ・ロースト
キャラメルのような甘味に、柔らかな質感を感じます。深煎りにしても焦げ臭や重い濁りを一切感じさせず、ローストポイントの幅広さもこの豆の魅力といえます。
本日よりシティ・ローストとフレンチ・ローストにて、それぞれ販売いたします。
生産者 : サンタバルバラ地区の小規模生産者
産地 : ウエウエテナンゴ県 / サンタバルバラ地区
標高 : 1,800m~2,400m
品種 : ブルボン中心
精製 : 発酵槽を使用したウォッシュト
3/27/2025
ニューリリース : ペルー『フェスパ農園』ブルボン種
コーヒー生産地として豊富な環境を持つ南米の中でも、ブラジル、コロンビアに次ぐ生産量を誇るペルーですが、コーヒー・ブランドとしての知名度は、まだ確立されているとは言えません。
多くは山奥の産地で栽培され、インフラの整備不足などの要因もあり、その大部分は汎用品です。
そんな中『フェスパ農園』は、ペルーの農園などでよく見られるさび病の被害などとは無縁の、非常に標高が高く、急斜面ながらキレイに区画整理された、すばらしいカップを実現した農園です。
飲み口は爽やか、ソフトな質感でバランスが良いですが、柑橘の程よい果実味が残り、心地良い口当たり(粘性)を感じつつ、最後まで濁りのない清涼感を味わうことができます。まさに良質なブルボンらしいクリーンさと言えるでしょう。
1960年に設立されたフェスパ農園、3代目にあたるウィルダー・ガルシア氏は、自らの希望で18歳の時にエクスポーター主催の農園指導員研修に応募し、農園管理について学びました。
実家の農園でその内容を実践し、生産性・品質双方で飛躍的な向上を実現したため、現在では農園指導員の一人として活躍するとともに、フェスパをモデル農園(※)として開放し、他の生産者が直接訪問し学べる場所としています。
本日よりシティ・ローストにて販売いたします。
生産者 : ウィルダー・ガルシア
産地 : カハマルカ県 / ハエン郡 / ウワバル地区 / ウアコ
標高 : 1,700m~2,000m
品種 : ブルボン
精製 : 発酵槽を使用したウォッシュト
※モデル農園
高齢の生産者は木を切らないという慣習を持っていたり、セミナーや指導だけでは実践に踏み切る農家が少ないため、推奨農法を実施している農園を指定。剪定や施肥、どういった樹間で植えるかシェードコントロール、収穫から乾燥をどのように行うかなど、実際に見て結果を確認してもらうことで、農家が納得し実施できることを目的としています。実際Wilder
Garcia氏は剪定やカットバックを行い、生産性の改善を行おうと父親のOracio氏に相談しましたが反対…。話し合いの末1haを試験的に実施し、効果を確認できると農園全体に対し行うことを実現しました。現在Wilder氏は200農家を担当していますが、知識と実績を兼ね備えていることで、若いながらも高い評価と信頼を得ています。