3/08/2016

新入荷豆 : ペルー『フェスパ農園 "Wilder Garcia" ブルボン』

昨年度初めて扱い、大好評だった『フェスパ農園』のニュークロップ(15-16クロップ)が入荷しました。
前回扱ったのはカトゥーラ種でしたが、この度ニューリリースするのは、よりキャラクターの明確なブルボン種です。

コーヒー生産地として豊富な環境を持つ南米の中でも、ブラジル、コロンビアに次ぐ生産量を誇るペルーですが、コーヒー・ブランドとしての知名度は、まだ確立されているとは言えません。
多くは山奥の産地で栽培され、インフラの整備不足などの要因もあり、その大部分は汎用品です。
そんな中『フェスパ農園』は、ペルーの農園などでよく見られるさび病の被害などとは無縁の、非常に標高が高く、急斜面ながらキレイに区画整理された、すばらしいカップを実現した農園です。

とても明るく華やかな酸、柔らかい口当たり(粘性)に繊細な甘み、アフターも非常にクリーンで、酸とコクのバランスのとれたコーヒーです。
同農園のカトゥーラよりも果実感が強く、「南米最高峰」のコーヒーと言っても、決して過言ではないでしょう。

1960年に設立されたフェスパ農園、3代目にあたるWilder Garcia氏は、自らの希望で18歳の時にエクスポーター主催の農園指導員研修に応募し、農園管理について学びました。
実家の農園でその内容を実践し、生産性・品質双方で飛躍的な向上を実現したため、現在では農園指導員の一人として活躍するとともに、フェスパをモデル農園(※)として開放し、他の生産者が直接訪問し学べる場所としています。

本日よりシティ・ローストにて販売致します。
店内でもご飲用いただけますので、どうぞご利用くださいませ。

※モデル農園 : 高齢の生産者は木を切らないという慣習を持っていたり、セミナーや指導だけでは実践に踏み切る農家が少ないため、推奨農法を実施している農園を指定。剪定や施肥、どういった樹間で植えるかシェードコントロール、収穫から乾燥をどのように行うかなど、実際に見て結果を確認してもらうことで、農家が納得し実施できることを目的としています。実際Wilder氏は剪定やカットバックを行い、生産性の改善を行おうと父親のOracio氏に相談しましたが反対…。話し合いの末1haを試験的に実施し、効果を確認できると農園全体に対し行うことを実現しました。現在Wilder氏は200農家を担当していますが、知識と実績を兼ね備えていることで、若いながらも高い評価と信頼を得ています。

産地 : カハマルカ県 ハエン郡 ウワバル地区 ウアコ
標高 : 1,700m~2,000m
品種 : ブルボン
精製 : フリーウォッシュト